「この単語の比較級は-er?それともmore?」
英語を勉強していると、比較級の使い分けで手が止まってしまうこと、ありませんか?特に、単語によって形が変わるので、どちらを使えば良いのか迷ってしまいますよね。「なんとなく」で使っているけれど、実は自信がない…そんな方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、そんな比較級の「-er」と「more」の使い分けについて、スッキリ解決できるルールを誰にでも分かりやすく解説します。読み終わる頃には、もう比較級で迷うことはなくなり、自信を持って使いこなせるようになっているはずです。
【結論】比較級の使い分け、まずはコレだけ覚えよう!
忙しいあなたのために、まずは結論から。この大原則さえ覚えておけば、8割以上の場面で正しく使い分けられます。
- 短い単語(1音節) → 単語の最後に -er を付ける (例: tall → taller)
- 長い単語(3音節以上) → 単語の前に more を付ける (例: beautiful → more beautiful)
- 迷いやすい「2音節の単語」 → これから説明するルールで解決!

この記事を最後まで読めば、一番ややこしい「2音節の単語」のルールも完璧に理解できますよ!
まずは基本情報をチェック!比較級のプロフィール
比較級とは、その名の通り、2つのものを「比べる」ときに使う表現です。「AはBより〜だ」と言いたいときに、形容詞や副詞の形を変化させます。例えば、「大きい(big)」を「より大きい(bigger)」、「重要だ(important)」を「より重要だ(more important)」とするのが比較級の役割です。
違いはココ!-erとmoreのルール 徹底比較一覧表
「-er」と「more」の使い分けルールを、ひと目で分かるように表にまとめました。
-er を付けるグループ | more を付けるグループ | |
---|---|---|
基本ルール | 短い単語 | 長い単語 |
音節の目安 | 原則1音節、一部の2音節 | 原則3音節以上、多くの2音節 |
2音節の主な語尾 | -y (happy→happier) -er (clever→cleverer) -ow (narrow→narrower) | -ful (useful→more useful) -ous (famous→more famous) -ing (boring→more boring) |
例文 (形容詞) | He is taller than me. | This flower is more beautiful. |
例文 (副詞) | She runs faster than me. | He speaks English more fluently. |
【3つの重要ポイントで徹底比較】もう迷わない判断基準
Point 1:「音節の数」対決
比較級の使い分けで最も重要なのが「音節(syllable)」、つまり母音を中心とした音の区切りの数です。
- 1音節の単語 → -er (例: big, fast, long, high)
- 3音節以上の単語 → more (例: beau-ti-ful, im-por-tant, ex-pen-sive)
問題は2音節の単語です。これには次の「語尾」のルールが大きく関わってきます。
Point 2:「語尾の形」対決
迷いやすい2音節の単語は、語尾に注目するとスッキリ解決します。
【-er】がつくことが多い語尾
- -yで終わる単語: yをiに変えて-er (例: easy → easier, happy → happier)
- -er, -ow, -leで終わる単語: -er (例: clever → cleverer, narrow → narrower, simple→ simpler)
【more】がつくことが多い語尾
- -ful, -less, -ous, -ing, -ive など: more (例: useful → more useful, famous → more famous, boring → more boring)
Point 3:「ルール無用の不規則変化」対決
残念ながら、これまでのルールに従わない例外的な単語も存在します。これらは数が限られているので、そのまま覚えてしまうのが一番の近道です。
原級 | 比較級 | 意味 |
---|---|---|
good (良い) | better | より良い |
well (上手に) | better | より上手に |
bad (悪い) | worse | より悪い |
many / much (多い) | more | より多い |
little (少ない) | less | より少ない |
例えば「gooder」や「badder」という形は存在しないので、注意しましょう。
【リアルな声】英語学習者のよくある間違い&ネイティブの感覚
学習者がやりがちな間違い
長い単語なのに、つい-erを付けたくなってしまいます。「This book is interestinger than that one.」と言ってしまって、先生に直されました…。
英語学習者Aさんの声
「more」と「-er」を両方付けてしまうミスも…。恥ずかしながら「He is more taller than me.」と言ってしまったことがあります。
英語学習者Bさんの声
ネイティブはどう感じる?どっちも使える単語
“clever” は “cleverer” と “more clever” の両方使うわね。どちらかというと “cleverer” の方が一般的だけど、“more clever” が間違いというわけではないわ。 “simple” も同じで “simpler” が多いけど “more simple” も聞くことがある。どちらを使っても意味は通じるから、あまり神経質にならなくても大丈夫よ。
ネイティブスピーカーCさんの声
【最終結論】あなたのレベル別・学習チャート
まずは基本をマスターしたいあなた
- 最優先: 「短い単語は-er、長い単語はmore」の原則を覚える。
- 次に: `good → better`, `bad → worse` の不規則変化だけ覚える。
応用まで完璧にしたいあなた
- 2音節の単語: 「-yで終わる単語は-er」「-fulで終わる単語はmore」など、語尾のルールを覚える。
- 実践: たくさんの英文に触れて、「clever」のように両方使える単語のニュアンスを感じ取る。
まだ迷っているあなたへ|よくある質問 Q&A
- 「音節」の数え方がよく分かりません。簡単な方法はありますか?
-
一番簡単な方法は「発音したときの母音の音の数」を数えることです。例えば “big” は母音の音が /i/ の1つだけなので1音節。”beau-ti-ful” は /uː/-/ɪ/-/ʊ/ と3つの音があるので3音節です。慣れないうちは、オンラインの音節カウンターなどで調べてみるのも良い練習になります。
- 副詞の場合も、ルールは同じですか?
-
はい、基本的には同じですが、副詞は「more」を使うことが圧倒的に多いです。 “fast” → “faster” のように短い副詞は-erを付けますが、 “-ly” で終わる副詞 (例: slowly, quickly, fluently) は、すべて “more” を付けます (例: more slowly)。
- どうしても迷ったら、どっちを使う方が安全ですか?
-
もし会話中などで咄嗟に迷ってしまったら、「more」を使う方が、意味が通じやすい場合が多いです。例えば “happy” の比較級は “happier” が正しいですが、仮に “more happy” と言っても、ネイティブは意味を理解してくれます。逆に、長い単語に-erを付ける (例: beautifuler) のは、より不自然に聞こえる傾向があります。
まとめ:後悔しない選択のために
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- 基本原則: 短い単語は -er、長い単語は more。
- 判断基準: 「音節の数」と「語尾の形」でほとんど見分けられる。
- 例外: `good → better` などの不規則変化は暗記しよう。
- 副詞: `-ly` で終わる副詞はすべて more。
比較級の使い分けは、ルールさえ覚えてしまえば決して難しいものではありません。この記事をブックマークして、迷ったときに見返してみてください。そして何より大切なのは、間違いを恐れずにどんどん使ってみることです。そうすれば、ルールは自然とあなたのものになります。