マイクロソフトの人気2-in-1 PCであるSurface Proシリーズ。その中でも特に注目されるのが、Surface Pro 8と最新モデルのSurface Pro 9です(2025年6月現在)。これらのモデルは、タブレットの携帯性とノートPCの性能を兼ね備え、多くのユーザーに支持されています。しかし、具体的にどのような違いがあり、どちらが自分にとって最適なのか、迷う方も多いでしょう。本記事では、この二つのモデルを様々な角度から徹底的に比較し、あなたのPC選びをサポートします。デザイン、スペック、価格、そしてそれぞれのモデルがどのようなユーザーにおすすめなのか、詳しく見ていきましょう。
デザインとディスプレイの違いをチェック
- サイズと重量の比較
- ディスプレイの進化点
- カラーバリエーションの追加
- インターフェース(接続端子)の変更点
Surface Pro 8とSurface Pro 9は、本体のデザインにおいて大きな変更はありません。両モデルとも薄型軽量で、アルミニウム製の筐体を採用しています。 サイズはほぼ同じで、Surface Pro 8が約287mm x 208mm x 9.3mm、重量が約891gであるのに対し、Surface Pro 9(Wi-Fiモデル)は約287mm x 209mm x 9.3mm、重量が約879gと、わずかにPro 9の方が軽い程度です。 大きな違いとして、Surface Pro 9では、従来のプラチナとグラファイトに加え、サファイアやフォレストといった新しいカラーバリエーションが追加されました。 これにより、より個性を表現できる選択肢が増えています。
ディスプレイに関しては、両モデルともに13インチのPixelSense Flowディスプレイを搭載し、解像度は2880 x 1920ピクセル、アスペクト比は3:2です。 最大120Hzのリフレッシュレートに対応しており、滑らかな描画が可能です。 Surface Pro 8もPro 9もDolby Visionに対応していますが、Pro 9はさらにDolby Vision IQに対応しており、周囲の明るさに合わせて画質を自動調整する機能が向上しています。 ただし、基本的な視覚体験において、両者に劇的な差は感じにくいかもしれません。
インターフェース面では、Surface Pro 8はUSB 4.0/Thunderbolt 4対応のUSB Type-Cポートを2つ、3.5mmヘッドホンジャック、Surface Connectポートを備えています。 一方、Surface Pro 9のIntelモデルも同様にUSB 4.0/Thunderbolt 4対応のUSB Type-Cポートを2つとSurface Connectポートを搭載していますが、3.5mmヘッドホンジャックは廃止されました。 有線イヤホンを頻繁に使用する方は注意が必要です。また、Surface Pro 9には5G対応のSQ3プロセッサモデルもあり、こちらはUSB 3.2 Type-Cポートを2つ搭載しています。
スペックとパフォーマンスの比較
- CPUとグラフィック性能の違い
- メモリとストレージの選択肢
- バッテリー駆動時間の比較
CPUとグラフィック性能において、Surface Pro 9はSurface Pro 8から大きな進化を遂げています。Surface Pro 8が第11世代のIntel Core i5またはi7プロセッサを搭載しているのに対し、Surface Pro 9のWi-Fiモデルは第12世代のIntel Core i5またはi7プロセッサを採用しています。 この世代交代により、処理性能が向上しており、特にマルチタスクや負荷の高い作業においてその差を体感できるでしょう。 グラフィックス性能は、両モデルともCPU内蔵のIntel Iris Xe Graphicsですが、CPUの世代が新しくなったことで、Pro 9の方が若干優れたパフォーマンスを発揮します。
さらに、Surface Pro 9には、ARMベースのMicrosoft SQ3プロセッサを搭載した5G対応モデルもラインナップされています。 このSQ3モデルは、常時接続と省電力性に優れていますが、従来のWindowsアプリケーションとの互換性についてはIntel版に劣る場合があるため注意が必要です。
メモリとストレージの選択肢については、両モデルとも幅広い構成が用意されています。Surface Pro 8は8GB、16GB、32GBのLPDDR4x RAMを選択可能で、ストレージは128GBから1TBのSSDを選べます。 Surface Pro 9のIntelモデルでは、より高速なLPDDR5 RAMを採用し、同様に8GB、16GB、32GBのオプションがあります。 ストレージも128GBから1TBのSSDが用意されています。 5G対応のSQ3モデルは、8GBまたは16GBのLPDDR4x RAM、ストレージは128GB、256GB、512GBの構成となります。
バッテリー駆動時間は、公称値ではSurface Pro 8が最大約16時間です。 一方、Surface Pro 9のIntelモデルは最大約15.5時間、SQ3(5G)モデルは最大約19時間となっています。 ただし、実際の駆動時間は使用状況によって大きく変動するため、これらの数値はあくまで目安として捉えるのが良いでしょう。特にSQ3モデルは省電力性に優れているため、長時間のモバイル利用を重視する場合には魅力的な選択肢となります。
価格とコストパフォーマンスで選ぶなら?
- 発売時価格と現在の価格帯
- おすすめの構成と選び方
発売時価格と現在の価格帯を比較すると、当然ながら新しいモデルであるSurface Pro 9の方が高価になる傾向があります。Surface Pro 8は発売から時間が経過しているため、新品・中古品ともに価格がこなれてきている可能性があります。 現在の価格は販売店や時期によって変動するため、最新情報を確認することが重要です。
おすすめの構成と選び方については、まずご自身の予算と必要な性能を明確にすることが大切です。最新の性能や5G接続、新しいカラーバリエーションを求めるならSurface Pro 9が魅力的です。特に、より高い処理性能を必要とする作業や、外出先での常時接続を重視するならPro 9の該当モデルが良いでしょう。
一方で、少しでも予算を抑えたい、あるいはそこまで最新スペックにこだわらないという方には、Surface Pro 8も依然として非常に高性能でバランスの取れた選択肢です。 日常的な作業やOfficeソフトの利用がメインであれば、Pro 8でも十分快適に動作します。 中古市場も視野に入れると、さらにお得に入手できる可能性があります。どちらを選ぶにしても、メモリは最低8GB、できれば16GBあると複数のアプリを同時に使う際に快適です。ストレージ容量は、作成するデータ量やインストールするアプリに応じて選びましょう。
まとめ:Surface Pro 8と9、賢い比較で購入を決めよう
この記事では、Surface Pro 8とSurface Pro 9の主な違いをデザイン、スペック、価格の観点から比較してきました。Surface Pro 9は最新の第12世代CPUを搭載しパフォーマンスが向上、新色も追加され、5G対応モデルも選択可能です。一方、Surface Pro 8は価格がこなれてきており、コストパフォーマンスに優れる場合があります。
どちらを選ぶべきかは、あなたの使い方と予算次第です。最新技術や最高のパフォーマンス、あるいは5G接続が必要な方はSurface Pro 9がおすすめです。 日常的な作業が中心で、少しでも費用を抑えたい方は、Surface Pro 8も依然として魅力的な選択肢と言えるでしょう。
最終的な判断を下す前には、ぜひ店頭で実機に触れてみたり、最新の価格情報をチェックしたりすることをおすすめします。この記事が、あなたの最適な一台を見つけるための一助となれば幸いです。